「飲食料品に消費税をかけない」とは?
0%か、非課税か――どうなる? 消費税の取り扱い
長引く物価高を背景とした、「飲食料品に消費税をかけない」政府の方針が注目を集めています。実は、どのような取り扱いになるかによって事業者が納める消費税額が変わることは、意外と知られていません。現段階の議論においては、取引区分を「税率0%(課税取引)」とするか、「非課税取引」とするか――が大きな焦点となっています。飲食料品のみを販売する事業者を例に、その違いをおさえておきましょう。
○「税率0%(課税取引)」の場合:売上に係る消費税は0となりますが、飲食料品以外の仕入(備品や包装材等)に係る消費税は差し引くこと(仕入税額控除)ができます。そのため、消費税確定申告によって仕入に係る消費税(支払った消費税)が還付されます(本則課税による申告の場合)。
○「非課税取引」の場合:売上に係る消費税は0となりますが、飲食料品以外の仕入(備品や包装材等)に係る消費税を差し引くこと(仕入税額控除)ができません(本則課税による申告の場合)。そのため、仕入時に支払った消費税額の全額がコストに含まれ、コストアップは避けられず、事業者によっては利益が減ってしまいます。値上げ等の検討も必要になるでしょう。
金利上昇時代の金融機関との上手な付き合い方
日本の金利は超低金利の時代を終え、緩やかな上昇局面に入っています。不安定な経済環境とも相まって、いつ、新たな資金調達が必要となるか分かりません。いざというときに備えて、金利動向とともに、金融機関との向き合い方を再確認しておきましょう。そのポイントとして、①毎月の経営状況を「数字」で把握する②経営状況の異変へ適切に対応する③会社の状況を金融機関に伝えておく――の3つが挙げられます。
近年、多くの金融機関では、融資の際に事業評価を重視する動きが見られます。融資先企業の経営状況をこれまで以上に重視する機運はますます高まるでしょう。企業側も、毎月、自社の数字を確認し、状況を整理して伝えること――つまり月次決算を行い、経営の透明性を高めていくことが、金融機関と上手に付き合う基本になります。月次決算に基づく業績を金融機関と適時に共有し、原因分析や改善に取り組んでいる企業は、継続的な支援や助言を受けやすくなります。
なお、月次決算には、「適時・正確な会計帳簿が作成されていること」「会計事務所による毎月の巡回監査を受けていること」が大前提となります。
めざせ、賃上げ!
「価格交渉力」を身につけて適正利益を確保しよう
不安定な世界情勢を背景に、急速に資源高が進んでいます。原材料費や運送コスト等の増加も懸念されるなか、労務費の上昇も大きな経営課題。適正利益の確保がカギとなるいまこそ、「価格交渉力」を身につけることが肝要です。
取引はあくまで「対等な立場」で行うもの。この前提を踏まえ、取引先との価格交渉に臨む際の5つのポイントを確認しましょう。
(1)自社業種・業界の価格改定に関する情報を収集する
(2)価格交渉を行うタイミング・順番を検討する
(3)取引先に対して価格交渉の申し入れを行う
(4)交渉のベースとなる説明資料を準備する
(5)発注後に発生する価格交渉への対応を想定・準備しておく
価格交渉は企業の成長を支える重要な経営活動です。適正利益の確保が、持続的な成長と賃上げのベースとなります。社長はもちろん、従業員の1人ひとりが価格交渉力を身につけ、会社全体で、毅然とした姿勢で対応することが最も重要なポイントです。

