経理業務は進化しています!
~電子化・ペーパーレス化への取り組みを~

経理業務の電子化・ペーパーレス化に取り組んでみませんか。昨今、取引先からの請求書等を電子データで受け取ることが増えていますが、今後、その電子データはそのまま電子で保存する必要があります。一方、まだまだ紙でのやり取りも多く残っていると思います。その場合は、取引先と相談して電子データでの受け取りに切り替えることや、スキャナ保存によって電子データ化することなどを検討しましょう。
経理業務の電子化・ペーパーレス化は経理業務の省力化・効率化を実現するだけでなく、経営者がよりスピーディーに業績を把握することにつながります。

ここが知りたいインボイス⑤
こんなとき仕入税額控除やインボイスの保存はどうする?

現行の消費税法では、3万円未満の取引については帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められる特例がありますが、インボイス制度開始後は、公共交通機関の運賃や自動販売機等での商品の販売など一部の取引を除いて、原則としてインボイスの保存が必要になるため注意が必要です。例えば、クレジットカードを利用した際には、店舗等が発行する「ご利用明細」や「ご利用控」を、コインパーキングを利用した際には、発行されるレシート(簡易インボイスに該当するもの)を必ず受け取って保存することを徹底しましょう。
なお、令和5年度税制改正では、一定規模以下の事業者について税込金額1万円未満の取引であれば帳簿のみの保存で仕入税額控除を認める特例措置が設けられました(期間は令和11年9月30日まで)。

4月から経営者の個人保証の仕組みが変わります!

国(経済産業省・金融庁・財務省)は、経営者の個人保証に依存しない融資慣行の実現の加速化を目的に「経営者保証改革プログラム」を策定しました。これに基づき金融庁は、金融機関に「経営者保証に関するガイドラインを浸透・定着させるための取組方針」の公表(令和5年4月以降)を求め、金融機関はこの取組方針に基づいて、融資契約を行う際に「経営者保証ガイドライン」の要件の充足状況等を説明し、経営者の個人保証の有無を伝えることになります。
経営者は「経営者保証ガイドライン」が求める①法人と経営者との関係の明確な区分・分離、②財務基盤の強化、③財務状況の正確な把握、適時適切な情報開示等による経営の透明性の確保――に取り組むことで、経営者の個人保証のない融資を受けられる可能性が高まるほか、財務経営力の強化につながります。