借入金の内容を確認し、返済時期・原資等を今から考える

政府の新型コロナ関連融資は、多くの企業において直面する支払いや手元資金の確保に活用されました。しかし、借入金は、いずれは返済しなければなりません。
まずは、借入契約ごとに元本、利率、返済条件、据置期間、返済期限などの借入情報を整理し、返済のシミュレーションを行い、返済原資確保のための経営改善について今のうちから考えておく必要があります。
経営改善にあたっては、新型コロナが経済全体に大きな影響を与えている状況から、得意先や消費者向けの売上改善だけでなく、固定費・変動費、不採算事業の見直しなど社内で実践できることから始めましょう。

「103万円」「130万円」扶養内で働くため“年収の壁”を確認しよう

一般に、パートで働く主婦は、収入が夫の扶養範囲である103万円(税金)や130万円(社会保険)を超えないように就業調整をするケースが多くあります。
しかし、現在は、配偶者特別控除が拡大され、夫の給与収入が1,095万円以下の場合、妻のパート収入が103万円を超えても150万円以下であれば、夫は配偶者控除(38万円)と同額の配偶者特別控除を受けることができるため、夫の税負担は変わりません。ただし、妻には所得税が課税されます。収入が130万円以上であれば、妻に社会保険料の負担が発生します。
また、FX・暗号資産の取引や転売による収入、生命保険の一時金など、パート収入以外の収入があると、収入が103万円を超えて、扶養の範囲から外れる可能性があります。

同じ土地でも価格は5つ 違いを知っておこう

土地の価格には、実際の取引価格(実勢価格)のほかに、国土交通省や都道府県、国税庁などが調査・公表する「公示地価(公示価格)」「基準地価」「路線価」「固定資産税評価額」があります。「公示地価」や「基準地価」は、土地取引における価格の目安や、公共用地の取得価格の算定の基準とされます。「路線価」は相続や贈与における宅地等の評価額を求める際の基準に、「固定資産税評価額」は固定資産税算定の基準になるものです。
公示地価や路線価は、1月1日時点における土地価格が基準のため、新型コロナの影響が反映されていませんが、基準地価(9月公表)は、7月1日時点の土地価格が基準とされます。基準地価の状況によっては、路線価のほうが高くなる逆転現象が起きた場合、路線価を減額修正する措置が実施される予定です。国税庁からの情報に注意しましょう。