会社は黒字でなければ存続できない
貸借対照表の借方(左側)には資産(資金の運用状態)が、貸方(右側)には、資金の調達源泉が表されます。会社の資産(資金)を増加させるには、次の3つの方法があります。
①借入れをする(主に金融機関からの融資)
②資本金を募る(新株発行等による増資)
③利益を出して留保する
返済能力の見極めなど中小企業を見る金融機関の眼が厳しくなり、また自社の株式を喜んで購入してくれる人がいない場合、つまり借入れや増資が現実的に難しいとなれば、「利益を出して留保する」しかありません。
会社の経営基盤を安定させるには、黒字化を図り、法人税を払い、残った内部留保を自己資本としてできるだけ蓄積する必要があるといえます。
短期前払費用の計上時期に注意
経費の計上は、会社の利益に関係するため、税務調査でも厳しくチェックされる項目の一つです。“事業年度末までに債務が確定していない費用” については、その事業年度の損金に算入してはならないことになっていますが、前払費用のうち、支払った日から1年以内に提供を受けるサービスに係る短期前払費用については、支払った金額を継続してその事業年度の損金に算入しているときは、支払時点で損金算入が認められます。(借入金を預金等に運用する際の借入金にかかる支払利子のように、収益の計上と対応させる必要があるものについては、損金算入は認められません。)
このように、短期前払費用については、一定の要件の下、支払った時点での損金算入が認められますが、その要件を満たしていないと税務調査で否認されることになりますので注意が必要です。
外国人従業員への給与支払い時の注意
外国人を雇用する機会が増えています。外国人従業員であっても、給与には所得税が課税され、源泉徴収が必要です。源泉徴収については、その外国人従業員が所得税法の「居住者」か「非居住者」のいずれに該当するかによって異なります。
厚生年金保険料が引き上げられます
厚生年金の保険料が、9月分から引き上げられます。また、9月分の社会保険料から、各従業員の標準報酬月額も改定となりますので、総務・経理担当者の方は注意しましょう。
※上記の記事は弊社が顧問契約先へ毎月発行している事務所通信(全8ページ)の要約版です。