創業支援貸付(一般)
事業を創業するとなると、どの様な業種でもある程度の資金が必要となります。
自己資金が十分あって創業する場合は問題ないのでしょうが、十分な資金がない場合でも、この様な制度を使って、金融機関から融資を受ける事によって創業に必要な資金を手当てすることが出来ます。
練馬区は創業する方向けに低金利の融資制度のあっせんを行っています。
それが練馬区産業融資あっせん制度の「創業支援貸付」です。
創業支援貸付には「特別」と「一般」の2種類がありますが、通常は「一般」を利用する事が多いので、その内容について記載したいと思います。
この制度の一番の利点は金利が低い事です。
この制度の金利は2%ですが、その内の1.6%は練馬区が利子補給をしてくれますので、利用者の実質的な負担は0.4%となります。
資格要件
①現在事業を営んでいないか、または開業後1年未満で、開業時に他の事業を営んでいないこと。
②東京信用保証協会の保証対象業種を開業すること。
③必要な事業資金の2分の1以上の自己資金を有すること。(自己資金≧申込金額)
④個人は練馬区内に事業所を開設し、法人は登記上の本店所在地を練馬区内に定めること。
⑤代表者が区税を完納していること。
⑥企業診断により適格であると認められること。
貸付限度額
運転資金 600万円
設備資金 1,000万円
併用1,000万円
貸付期間
84か月(7年)以内
※内据置期間12か月以内
金利
利用者負担 0.4%
区利子補給 1.6%
申し込みから貸付決定まで
あっせん申し込み
↓ 「申込書」に必要書類を添えて、経済課融資係へお申し込みください。
企業診断
↓ 開業(予定)場所で面談・企業診断を受けて下さい。
紹介票発行
↓ 企業診断後、適格と認められた方には、診断結果を添えて金融機関あての紹介票を発行します。
融資申し込み
↓ 紹介票をお持ちになり、金融機関に融資をお申込み下さい。
融資の可否決定
↓ 審査(金融機関・信用保証協会)を経て、金融機関が融資の可否を決定します。
融資の実行
↓ 融資が実行された場合、返済は元金均等・固定金利です。
フォロー相談
融資が実行された方に、中小企業診断士から電話をいたします。
経営上の悩み事などがあれば、電話のほか面談・訪問でのご相談をお受けします。
この制度の申し込みのポイント
この制度を利用するには最初に練馬ビジネスサポートセンターへの申し込みが必要となります。
練馬ビジネスサポートセンターへ相談に行って、申し込みに必要な書類を貰います。
【申し込みに必要な書類】
1.経済課融資係で交付する以下の書類
・創業支援貸付申込書
・創業計画書
・企業診断申込書(練馬ビジネスサポートセンターの無料企業診断を希望する方)
2.住民税納税証明書または非課税証明書(練馬区以外の自治体で課税されている方のみ)
3.見積書(金額・社名・会社印・日付入り)またはその写し(資金使途が設備の場合のみ)
4.自己資金を確認するもの(預金通帳・領収書等)
5.法律に基づく資格を有する証明書まはその写し
6.事業について必要な許認可書またはその写し
7.事業の着手状況の確認できるもの(賃貸契約書・開業届・登記簿謄本等)
8.印鑑(法人は法人の実印、個人は実印または認印)
9.住民票(発行から3か月以内)(個人事業主のみ:事業主個人のみ記載・本籍省略・続柄省略)
10その他(状況に応じ、申込や企業診断の際に追加してお願いする資料をご用意いただきます)
この申し込みの時点で一番大変なのは、創業計画書の作成だと思います。
創業後の資金計画や収支計画を作成し、その融資が必要な根拠と創業後の収支計画で事業の見通しについての説明をしなければなりません。
この内容を基に、中小企業診断士の企業診断を受けて、問題が無ければ紹介票を発行して貰えます。
紹介票を発行して貰ったら、金融機関へ融資の申し込みをします。
よく勘違いされやすいのですが、あくまで融資をするのは金融機関で、練馬区が融資をするわけではありません。
練馬区は、あくまでも利子補給をするだけです。
従いまして、練馬区が発行してくれた紹介票をもって、練馬区内の任意の金融機関に融資の申し込みをします。
ここからは通常の融資と同じように金融機関の融資の審査を受ける事になります。
申込者の事業計画を基に、資金使途の妥当性や返済に問題がないか等の審査を受ける事になります。
基本的に信用保証協会の保証を付けることが条件となります。
創業融資の場合、殆どのケースが無担保での融資となりますので、金融機関は信用保証協会の保証を付けることを条件としてきます。
信用保証協会とは、申込人の融資の保証をしてくれる機関のことで、申込人は信用保証協会に保証料を支払うことにより保証をしてもらう事になります。
従いまして、信用保証協会から保証をしてもらえるかの審査を受ける事になります。
具体的には、信用保証協会で面談をして事業計画を基に、資金使途の妥当性や返済に問題がないか等の審査を受ける事になります。
まとめ
創業融資を受ける為には、以下の3つの機関の審査を受ける必要があります。
1.練馬ビジネスサポートセンター
2.金融機関
3.信用保証協会
従いまして、最初の申し込みから融資が実行されるまでは、2か月から3か月程度の期間を要しますので、それらも考慮して創業計画を立てる必要があります。
創業融資の審査のポイントは事業計画につきます。現実に事業を行っているわけではないので、あくまで計画ではありますが、その計画で資金使途の妥当性や返済能力を判断されますので、この書き方がポイントになってくると思います。
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